eスポーツって何?初の全国高校eスポーツ選手権が2019年3月に開催!

このところ、中2息子がYouTubeでゲームの実況中継を見て盛り上がっています。或いは、インターネットで友達とオンラインゲームを楽しんでいたり。

Wi-Fi環境で友達とつながって、家に遊びに来ているわけじゃないのにゲームをしながらチャット機能でおしゃべりをして、不登校のお友達に「学校に来いよ」なんて話しかけていたり。随分子供達の環境は様変わりしています。

YouTube実況では、ファンのプロゲーマーが出る世界大会を観戦して声援を送っていたり。これまで「小学6年生」と言って活躍していたRizart(リズアート)くんというプロゲーマーが、実は高校1年生だったことを告白して、ちょっとしたニュースになっていたり。

ふむ。。ゲームの世界って奥深いんだなぁ。と思っていました。

そんな中、「eスポーツ」という言葉に出会い、注目しています

あなたは、聞いたことがありますか?「eスポーツ」。何億円も稼ぐプロゲーマーも誕生して、大いに盛り上がっていますよ。まだオリンピック競技にはなっていませんが、毎年大規模な世界大会やアジア大会などが行われ、世界中で注目されている競技です。

2019年3月には、初の「全国高校eスポーツ選手権」も開催される予定で、日本でも環境が整いつつある様子。

今回は、そんな「eスポーツ」について書いてみます。

eスポーツって何?

世界大会で初優勝!ときど氏

最初にこちらの映像をご覧ください。日本人eスポーツプロゲーマー、ときど氏(本名 谷口一氏)が、世界大会で日本人初の優勝を決めたときの特集です。

東大卒の異色のプロゲーマー。プロゲーマ―になるか、公務員になるかで進路を悩んだなんて、まさに天才ですね。

ここで、そんな世界大会で活躍するプロゲーマ―まで誕生している「eスポーツ」の定義を。

一般社団法人日本eスポーツ連合によると、「eスポーツ(esports)」とは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称です。

すごく簡単に言っちゃうと、「複数の人で対戦する電子ゲーム」です。これをスポーツに見立てて「eスポーツ」というのです。

「な~んだ、カラダを使わないんだから、スポーツなんて言えないじゃん。。」と思ったあなた。確かに、今までの感覚では、娯楽ゲームかもしれませんが、世界はあなたよりずっと早く動いているようですよ!

世界に目を向けると、欧米やアジアなど世界各国で世界大会が開催されており、テレビ中継やCNNニュースで取り上げられたり注目度が高い「スポーツ」です。アメリカではすでに、国が「eスポーツ」を「スポーツ」として認めています。「プロゲーマー」は「スポーツ選手」なのです。

お隣りの韓国でもかなり進んでおり、国民的に人気が高いタレントみたいに活躍するプロゲーマ―もいて、なりたい職業の上位にランクインするなど、社会的な存在感もかなり高くなっています。

一方で、残念ながら、日本はまだまだ後進国。でも実は、最古の全国規模のゲーム大会は、1974年に日本で開催された「セガTVゲーム機全国コンテスト」だといわれます。世界に誇るゲームを次々に生み出し、最古のゲーム大会も開催されているというのに、なぜ日本は後進国になってしまったのでしょう。。?

それは、後ほど書いていくとして、先に世界におけるeスポーツの人口や歴史を見ていきましょう。

 

eスポーツの競技人口や、観戦・視聴者数

世界におけるeスポーツの競技人口は、世界で1億人超!(2018年10月15日日経新聞記事より)

観戦・視聴者数は、3億8,500万人と言われます。(Toptal-Esports:A Guide to Competitive Video Gamingyori)

凄い規模ですよね。

一方、日本での競技人口は、390万人。(Newzooより)観戦・視聴者数は、160万人(ファミ通ゲーム白書)といわれます。

世界では、観戦・視聴者数のほうがはるかに多いのに、日本では競技人口のほうが多いという、特徴的な傾向になっていますね。

日本ではゲーム大会を開催するためには、刑法(賭博に関して)や、風営法、景表法の規制を受け、なかなか大きな賞金をかけて視聴者の関心を引く大きなイベントにしにくいということも影響しているようです。それゆえ、世界的に見ると、まだまだこれからという状況になっているようです。

世界におけるeスポーツの歴史と今

ゲームをして賞金を得る「プロゲーマ―」が誕生したのは、1997年にアメリカで設立された「Cyberathlete Professional League(CPL・サイバーアスリート・プロフェッショナルリーグ」といわれます。その後、参加者や会場のサイズはどんどん規模を拡大。優勝決定戦になると、多くの観戦者がインターネット越しに観戦するようになりました。同時に、賞金も膨大な額になっていきました。2005年のCPLでは、総計150万米ドル(約1億8千万円)にも達しています。

CPLは、2005年にワールドツアー方式に以降、その後も欧米やアジア各国で多くの世界大会が開催されています。

今では、世界でプロフェッショナルeスポーツの競技会として認められている大会は8つあります。

  • ESL (インテル・エクストリーム・マスターズ)
  • Cyberathlete Professional Leag(CPL)
  • World Series of Video Games
  • World e-Sports Games
  • ESWC
  • Evolucion Championship Series
  • Major League Gaming

また、アジアでは、2007年に中国・マカオで行われたアジアオリンピック評議会主催の第2回室内競技大会において、正式メダル種目となりました。

2018年には、インドネシアでアジア競技大会で史上初めて公開競技として採用されました。2022年に中国・杭州市で開催予定の2022年アジア競技大会では、正式にメダル種目となることが決定しています。

このように、世界では超注目されている、ホットな競技となっています。

では、日本ではどうなのでしょうか。

日本におけるeスポーツの歴史と今

日本では、1985年に広島で開催された「全国キャラバンファミコン大会」が、初のeスポーツ大会といわれます。

でも、その後、2003年ころまで大きな動きはなく、2003年になりエンターブレイン主催の格闘ゲームを中心としたeスポーツ大会「闘劇」が始まります。

2007年頃から動きがまた盛んになり2009年には日本eスポーツ学会が、2010年にはeスポーツ学生連盟がそれぞれ成立。2011年には、「eスポーツの本格的なプロスポーツ化とさらなる活性化委、世界レベルへの向上、日本のゲーム産業の発展の寄付」を理念としてJeSA(日本eスポーツエージェンシー株式会社)が発足。

その後もじわじわと発展し、2015年には日本eスポーツ協会が設立、2018年には日本eスポーツ連合が設立されて、環境が整ってきています。

eスポーツで競技されるゲームはどんなもの?

Wikipediaより

では、eスポーツで競技されるゲームは、どんなゲームがあるのでしょうか?あなたや、あなたのお子さんが、毎日楽しんでいるゲームの可能性もありますよ。

eスポーツのジャンルは、FPS(ファーストパーソンシューティング)、TPS(サードパーソンシューティング)、RTS(リアルタイムストラテジー)、MOBA(マルチプレイオンラインバトルアリーナ)、格闘ゲーム、スポーツゲーム、レーシングゲーム、パズルゲーム、トレーディングカードゲーム、音楽ゲーム、MMORPG、オンラインストラテジーゲームがあります。全部で13種類!

初めて聞くと、さっぱり分からないですよね!

一つひとつ、見ていきましょう。

FPS(ファーストパーソンシューティング)

シューティングゲームの一種で、ゲーム画面に表示されるのは、キャラクターの一部(腕や武器など)のみ。主人公の支店で、移動して武器を使ったりしながら敵や化け物と闘うアクションゲーム。

【FPSとして競技されるゲーム】
カウンターストライクシリーズ、Unreal Tournamentシリーズ、ペインキラー、Quakeシリーズ、Warsow、バトルフィールド、コール オブ デューティシリーズ、Alliance of Valiant Arms、クロスファイア、スペシャルフォースシリーズ、サドンアタック、オーバーウォッチ、Haloシリーズ、H1Z1、Gears of Warシリーズ、Painkiller: Hell & Damnation、Paladins、Team Fortress 2、Point Blank、ShootMania Storm、Doomシリーズ、F.E.A.R.、レインボーシックス ベガス、レインボーシックスシージ、EVOLVE

TPS(サードパーソンシューティング)

シューティングゲームの一種。FPSと違うのは、ゲームモニター上でプレイヤーのキャラクターが全身見えるもの。主人公を第三者の視点で追うアクションゲーム。

【TPSとして競技されるゲーム】
World of Tanks、World of Warships、PLAYERUNKNOWN’S、BATTLEGROUNDS、Fortnite、Splatoon、荒野行動

RTS(リアルタイムストラテジー)

リアルタイムな時間に対応して、俯瞰的な視点で戦場を俯瞰して、プランを立てて敵と戦くシミュレーションゲーム。

【RTSとして競技されるゲーム】
Age of Empiresシリーズ、Warcraft III: The Frozen Throne、Starcraft II、World in Conflict

MOBA(マルチプレイオンラインバトルアリーナ)

複数人のチーム戦。敵の本拠地の破壊を勝利条件としたRTSの一つ。

【MOBAとして競技されるゲーム】
Dota 2、DotA Allstars、League of Legends、CHAOS HEROES ONLINE、Ace of Arenas、SMITE、Heroes of the Storm、Vainglory、Heroes of Newerth、LORD of VERMILION ARENA

格闘ゲーム

プレイヤー同士が操作するキャラクターが、主に1:1の格闘技で闘う対戦ゲーム。冒頭のときど氏が出ていたのがそれですね。

【格闘ゲームとして競技されるゲーム】
ストリートファイターシリーズ、DEAD OR ALIVEシリーズ、鉄拳シリーズ、バーチャファイターシリーズ、ソウルキャリバーシリーズ、BLAZBLUEシリーズ、GUILTY GEARシリーズ、アルカナハートシリーズ、ザ・キング・オブ・ファイターズシリーズ、ヴァンパイアシリーズ、モータルコンバットシリーズ、MARVEL VS. CAPCOMシリーズ、キラーインスティンクト、スカルガールズ、ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ、AQUAPAZZA、大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ

スポーツゲーム

バスケットボールやサッカー、アメリカンフットボールなどのスポーツを題材にしたシミュレーションゲーム。

【スポーツゲーム】
NBAシリーズ、FIFAシリーズ、ウイニングイレブンシリーズ(欧州名Pro Evolution Soccer)、マッデンNFLシリーズ、ロケットリーグ、実況パワフルプロ野球シリーズ

レーシングゲーム

乗り物を操縦して、他のプレイヤーとタイムや順位を競うゲーム。お馴染みな感じですね。

【レーシングゲーム】
Formula Oneシリーズ、rFactorシリーズ、Project Gotham Racingシリーズ、Need for SpeedシリーズGRAN TURISMOシリーズ、Forza Motorsportシリーズ、Forza Horizonシリーズ、Test Driveシリーズ、PROJECT CARSシリーズ
WRCシリーズ、Turbo Racing League、TrackMania Nations Forever

パズルゲーム

「ぷよぷよ」をご存知の方は多いでしょうか。次々に落ちてくるパズルを組み合わせて、積み上げられたパズルが画面いっぱいになるあえに消すゲームです。

【パズルゲーム】
TETRiSシリーズ、ぷよぷよシリーズ

トレーディングカードゲーム

2人プレイの対戦形式デジタルカードゲーム。カートでデッキを作り、対戦。頭脳競技であると同時に運に左右される面もあるようです。

【トレーディングカードとして競技されるゲーム】
Hearthstone: ハースストーン、シャドウバース

MMORPG(マッシブリー・マルチ・プレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム)

多人数が参加できる、オンライン型ロールプレイングゲーム。

【MMORPGとして競技されるゲーム】
ブレイドアンドソウル

オンラインストラテジーゲーム

勝利のために計画を熟考することに焦点を置いた、オンラインゲーム。シミュレーションゲームのジャンルの一つともされる。

【オンラインストラテジーゲーム】
クラッシュ・ロワイヤル

音楽ゲーム(音ゲー)

音楽に合わせてプレイヤーが、指示されたボタンを押したり、ステップを踏んだり、コントローラーを操作するなどのアクションをとる進行するゲーム。プレイヤーの行ったアクションが音楽と一致すれば得点が高くなっていくもの。eスポーツになるのか?という議論もあるようですが、Wikipediaでは、eスポーツとされています。

【音楽ゲームとして競技されるゲーム】
beatmania IIDX (※コナミと契約したプロゲーマーDOLCE.が活躍中)

あなたが好きなゲームも、ありましたか?

うちは、中学生の息子が、フォートナイトや荒野行動、スプラトゥーンの話をしているので、なるほど、これもeスポーツか。。と興味深く思っています。ただの遊びの域を全然超えているのですね、ゲームって。

これほど沢山の競技があり、世界大会も盛んに開催され、注目されているeスポーツ。

日本は、先進国の中ではeスポーツ後進国とか。それでも、環境が充実してきており、今年2019年3月には、初めて「全国高校eスポーツ選手権」全国大会が開催されるそうですよ!画期的なことですね。

2019年3月開催!初の全国高校eスポーツ選手権

こちらの大会は、2018年11月末に締め切られています。二つのリーグ「League of Legends(LoL)」と「ロケットリーグ」があり、両部門合計158チームがエントリー。2018年12月23~26日には、オンラインで予選も行われました。

その模様はすべてTwitchにて配信。26日の「LoL」準々決勝は東京、大阪、岡山のイオンシネマにてライブビューイングも実施されました。

そして、決勝戦は、2019年3月23日(土)~24日(日)に千葉県の幕張メッセで行われます。現場での観戦もできますし、行けない場合でも、Twichで観戦することができます。

どんな高校が決勝戦に臨むんだろう~と調べてみたら、こんな顔ぶれ。

ロケットリーグ部門

  • 県立鹿島高校(佐賀県)
  • 横浜清風高校(神奈川県)
  • 阿南高専(徳島県)
  • 県立鶴崎工業高校(大分県)

リーグ・オブ・レジェンド部門

  • 岡山県共生高校(岡山県)
  • N高校 心斎橋キャンパス(大阪府)
  • 東京学芸大学附属国際中等教育学校(東京都)
  • 横浜市立南高校(神奈川県)

最近話題のN高校も、来てますね~!工業高校や高専だけでなく、普通高校も多いのが印象的です。

組み合わせは、以下の通り発表されました。

<3月23日(土)ロケットリーグ部門>
準決勝 第1試合
県立鹿島高校(佐賀県)『OLPiXと愉快な仲間たち』ユニフォームカラー:グリーン
VS 横浜清風高校(神奈川県)『Charlotte』ユニフォームカラー:イエロー
準決勝 第2試合
阿南高専(徳島県)『Kamase dogs』ユニフォームカラー:レッド
VS 県立鶴崎工業高校(大分県)『雷切』ユニフォームカラー:スカイブルー

<3月24日(日)リーグ・オブ・レジェンド部門>
準決勝 第1試合
岡山県共生高校(岡山県)『eスポーツ部』ユニフォームカラー:ブルー
VS N高校 心斎橋キャンパス(大阪府)『KDG N1』ユニフォームカラー:パープル
準決勝 第2試合
東京学芸大学附属国際中等教育学校(東京都)『ISS GAMING』ユニフォームカラー:ネイビー
VS 横浜市立南高校(神奈川県)『The Grateful Feed』ユニフォームカラー:オレンジ

この中からも、日本のeスポーツを引っ張っていく選手が出てくるのでしょうね!楽しみです。

大会詳細は下記の通り。オフライン観戦は無料ですが、観戦エリアの着席にはWEBアンケートの回答が必要ですので、こちら「全国高校eスポーツ選手権 公式サイト」からどうぞ!

【第1回全国高校eスポーツ選手権 オフライン決勝大会】

■日程: 2019年3月23日(土)~ 24日(日)
3月23日(土) ロケットリーグ 部門
3月24日(日) リーグ・オブ・レジェンド 部門
※各タイトル準決勝/決勝戦を開催

■オフライン決勝大会 会場:幕張メッセ1ホール
住所:千葉県千葉市美浜区中瀬2-1

■オンライン配信観戦: Twitch  ajhs_esports

■大会公式サイト: 「全国高校eスポーツ選手権」

大会公式サイトでは、出場校の紹介、予選大会のアーカイブ映像、最新ニュースなどがアップされていて、見所満載です。全国初の今回の大会。楽しみにしたいですね!

お子さんに、ゲームばっかりやって!!としかめっ面ばかりしないで、こういう選択肢もあるということを、一緒に考えても良いかしれませんね。何事も、「一生懸命になる」ってすごいことですから♪

では、今回も最後まで読んで下さりありがとうございました!

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