我が家の中学2年生の息子は、ポワンとした性格です。小さな頃は、本当に癒し系で、いちいち言うことが可愛くて沢山笑わせてもらいました♬
「こんなおいしそうなお弁当作ってもらったら、オレ、うれしくて、天国登っちゃうよ~」って言うから、「あ、いやいや、まだそんなに遠くに行かないで~~~」なんていう不毛な会話をしたり(笑)
鶏のから揚げが大好きで、いつもいつも食べるものだから、「背中に羽が生えてきて、鶏になっちゃうよ」と言ったら、びっくりして背中を見ようとしたり♬
母親から見た息子って、ちっちゃな彼氏みたいで可愛いっていうけれど、うちもありがたいことに、そんな感じでした(*^^*)
「でした」っていうのは、そう、もう、過去形だってこと♬
だって、そんな息子も今では反抗期真っ盛り。「うっせーなー、ばばー」が始まっていますからね。。(;^_^A
ま、みんな、通る道です。
だからいいんですけど。
でも、中学2年生の2学期が終わるころ、様子がおかしくなったんです。。
朝、お腹が痛い。。と起きてこなかったり。
沢山出ているはずの宿題が、一つもやっていなかったり。
成績はとても悪く、提出物の提出状況はボロボロで、ついに先生から部活停止を言い渡されてしまいました。。
「今は部活をやっている場合ではない。勉強しろ!」と。
でも、反抗期・思春期の男の子ですからね、都合の悪いことは親に言わないわけですよ。
しかも、勉強がぱっとしない息子にとって、学校生活での唯一の楽しみがバドミントン部の活動です。2年生のデビュー戦、秋季大会では地区大会で準優勝、県大会出場まで決めているのです。だから、部活停止は相当痛手なはず。でも、親には言えない。。
それで、そんな状態になっていることを私が知ったのは、三者面談の時でした。
部活をしているはずの息子が空き教室にポツンと座っていて、私の姿を見つけるとやってきて「オレ、すごい、悪いんだ。絶対怒られる。全部全部、何もかも怒られる。。。」とボソボソ言うんです。
そんなかな。。と思って三者面談に臨んだら、本当に、ひどい状態でした。
先生からは、「普通だったら良いところも言ってあげたいんですが、すべてにおいて、だらしがないし、テストの点数も悪いし、ともかく、提出物が全然出せない。こんなことでは、通知票に1がつきます。1がつくと、これからいくら頑張っても、受験すら受け付けてくれない高校が出てきます。このままじゃ、市内の全日制高校は無理かもしれません」とのこと。
これには、本当に驚きましたよ。。
そんなひどいことになっていたなんて。。。”(-“”-)”
そりゃ、私はフルタイムで働くシングルマザーで、おじいちゃんとおばあちゃんが同居とはいえ、全然、教育面では目が行き届いていないですよ。。でも、そんなに、そんなに、ひどいのか。。と。
ま、でも、仕方がない。何とか這い上がっていくしかありません。
その場は何とかしのいで、次回のテストでは提出物をほぼすべて提出し、1は免れました。
でも、提出物が完璧ではなかったことから、先生からの部活停止はまだ解けず、息子はどんどんやる気を失ってしまい、ある日、学校へ行けなくなってしまったのです。
「お腹が痛い。。」と言ったきり、起きられなくなりました。
当時を思い出すと、やはり、息子には相当なストレスがかかっていたのだと思います。
・提出物が完璧に出せないこと。
・沢山の配布物があり整理しきれず失くすこと。
・成績が芳しくないこと。
・勉強が難しくなったこと。
・部活に行けないこと。
・先生から毎日説教されること。
・親に何も言えないこと。
そんなことが、グルグルグルグルと、息子の頭と心の中を回っていたんだと思います。で、パニックになって、「腹痛」という症状でSOSサインを出した、と。
そこで、私も仕事を早退したり、急遽お休みをもらったり、家へ帰宅して息子や両親と話したり、学校へ行って先生と話したり、何とか息子が学校へ行くことができるようになるよう、手を尽くしました。
その中で、当初は担任の先生とだけ話していて埒が明かなかったのですが、不登校4日目に学校へ行った際に、学年主任の先生が一緒に話し合いに入ってくれたことで、解決に向かいました。
担任の先生は「提出物が出せていない。完璧じゃないんだから、部活停止は解けない」の一点張りでした。
でも、学年主任の先生は「確かに完璧ではないとはいえ、提出物が全く出せなかったところから、一生懸命出したのは、彼なりの進歩です。だから、そのがんばりを認めて、部活停止を解いて、ともかく、普通の生活を取り戻してもらうのが大事です」と言ってくれたのです。
今回のことで、私自身、当時は夢中で気付かなかったのですが、担任の先生には「息子さんには、困りましたね」「お母さんも、仕事にならないでしょう」など、冷静になって考えると「まじか!?」というような、辛辣なことばかり言われ、パニックになっていたんだと思います。
学年主任の先生に会って初めて「息子さん、どうですか?大丈夫ですか。。?」と優しい言葉をかけられて、思わずボロ泣き。。(´;ω;`)
さらに、部活顧問の先生に電話をして申し訳ない旨話したところ、やはり第一声は「息子さん、大丈夫ですか?ともかく、学校へ来られるように、普段の生活が取り戻せるようになるのが一番大事ですよね」と言われて、やっぱり、泣きそうになり。。。
そうして、ようやく気付いたのでした。
「弱った子供に『お前はダメだ。まだできないじゃないか。しっかりしろ。できるはずだ』と、強い言葉ばかりかけたら、余計に弱る」
「親だって同じ。子供のことで困っているのに、『困った子ですねぇ』と言われても、何にも解決しない」
と。
それから、学校のことでも、何のことでも、「1:1」だけで対応するのは危険だと感じました。
確かに、担任の先生が第一コンタクトです。でも、学校だってチームで教育運営をしているはず。担任の先生が威圧的で怖いならば、別の先生に相談したっていいはずなんです。
大人の事情で「高校入試の内申点を良くしてもらわなければいけないから、先生には気に入られるようにしたほうがいい」とかは、思います。でも、やはり、合う、合わない、はありますしね。
現実に、不登校になりかけている息子を前にして、どうやったらいいんだろう、どうやって、この子を普段の生活に戻してあげればいいんだろう。。と思ったら、担任の先生がどーの、とか、こっちの先生のほうが偉いからどーのとか、関係ないですよね。
それから、かなり気になったのは、担任の先生が「この学校には不良の生徒はいないけど、不登校の生徒は何人かいるんですよね。困ったもんだ」と笑っていたこと。
ここね、「笑っていたこと」がポイントです。
「不登校の子供を、なんとか登校させるように、その子やその家庭の気持ちに寄り添っていこうという考えはないんかい!」とね、ま、笑う先生の顔を二度見しちゃったわけです。
色々書きましたが、その後、学年主任の先生の助け舟のおかげで、残っていた提出物をきっちり出して、息子のプチ不登校は4日間だけで終わり、無事登校できるようになりました。
でも、これからも何かあるといけないので、市の教育相談室に電話をして、カウンセラーさんにお話を聞いてもらいました。
・息子が忘れ物が多かったり、時間にルーズだったりして、とってもだらしがないこと。直したいけれど、どうしたらよいのか親子で分からず困っていること。
・あまりにルーズなために、提出物忘れがひどく、部活停止になり、すっかり無気力になってしまったこと・
・担任の先生が怖いこと。
などなど。
そうしたところ、さすがはプロで、
・「だらしがない」のは、やることや提出するもの、具体的なスケジュールを紙やボードに書き出して、親子で一緒に確認するようにしたら良い。
・担任の先生と話してもうまくいかないならば、学年主任の先生や部活顧問の先生などに話して、周りでもサポートしてもらうといい。
とのアドバイス。
なるほど。「見える化」をすれば、息子も自分のこととして、忘れ物がないようにしたり提出物をこなしていくことができるようになりますね。
それから、やはり、担任との「1:1」だけではなく、もっと広く学校にSOSを出していいんだ、とわかりました。
まだまだ、思春期・反抗期真っ盛りの中学生です。
これからも、いろいろあると思いますが、学びの多い出来事でした。
もし、これを読んでくださっているあなたも、お子さんのこと、お孫さんのこと、ごきょうだいのことなどで、不登校になりそうかも。。と悩んでいらしたら、少しでもヒントになると嬉しいです。
色々な解決があるとおもいますが、プチ不登校かも。。と思ったら、下記ご参考にしてみてください。
・早めの対処。原因を探して取り除くこと。(いじめかもしれない。うちの息子みたいに学校についていけないからかもしれない。。)
・弱っている子に、追い打ちをかけない。甘やかしすぎもしない。ニュートラルに普通に接する。
・チームで対応する。第一コンタクトの先生がピンとこなければ、学年主任や他の先生、保健室の先生、市の教育相談窓口などにも相談してOK。
・希望を捨てない。(実は、これ、すごく大事だと思いました)
あくまで、一人の母親として、たった1回の息子のプチ不登校から立ち直ったというちっぽけな経験での学びです。
長期化したりする場合は、別の対策が必要だと思いますが、「プチ不登校」からの立ち直りのご参考になれば幸いです。